映画『ごっこ』を知っていますか。
映画『ごっこ』は、千原ジュニアさん主演の日本映画になります。
はじめは「どうせ芸人の映画だし」と期待せずに観ましたが、観終わったあとは、久しぶりに日本映画らしい名作を観た気がします。
これまで俳優としてのイメージはまったくなかったのですが、映画『ごっこ』での名演というか怪演を観て、正直「スゴイ!」と思いました。ざっくりいえば、同じく芸人であるビートたけしさんのような狂気を感じさせる演技をします。
このような名作である映画『ごっこ』なのですが、ほとんど知られていません。その理由は、実は、現在・千眼美子と改名された清水富美加さんにあるようなのです。
今回は、そんな隠れた不遇の映画『ごっこ』について紹介します。
千原ジュニアと千眼美子熱演!?不遇の名作・映画『ごっこ』とは⁉
それでは、映画『ごっこ』について見ていきましょう。
主演・千原ジュニア
主演は、千原ジュニアさんになります。
出演者・優香、清水富美加(千眼美子)など
千原ジュニアさん以外の出演者には、優香さん、清水富美加(現・千眼美子)さん、石橋蓮司さん、中野英雄さん、子役で平尾菜々花さんなどがいます。
監督・熊澤尚人
監督は、熊澤尚人さんになります。
主題歌『ほころびごっこ』
映画『ごっこ』の主題歌は、川谷絵音さんのバンドindigo la endの『ほころびごっこ』になります。
MVには、映画『ごっこ』の子役・平尾菜々花さんも出演しています。
公開日と清水富美加(千眼美子)の出家騒動
映画『ごっこ』の公開日は、2018年10月20日となっています。
本当は、2017年に公開予定でしたが、清水富美加さんの引退・出家・改名騒動もありスポンサーが撤退したため、公開日が延期になってしまったとのことです。
※このことが映画『ごっこ』が隠れた名作になった要因だろうと思います。
あらすじ
ひきこもりの青年である城宮(千原ジュニア)が、隣家で虐待を受けている少女・ヨヨ子(平尾菜々花)を助け出す(世間的には、誘拐する)ところから物語はスタートします。
一切の人間関係を絶って生きてきた城宮でしたが、実家に戻り、ヨヨ子と暮らすうちに、父と娘のような生活を送るようになります。
『ごっこ』というタイトルは、家族ごっこの意味合いになります。
幼馴染のマチ(優香)は、婦人警官をしています。マチは、突如、少女を連れ帰った城宮に疑いの目を向けます。城宮の父は、城宮とヨヨ子の為に自殺し、死亡したことを隠しながら年金を受け取らせ、2人の疑似父子に生活するお金をあげます。父が死んだことを隠し年金を不正受給していることに気づいたマチは、城宮を説得し、まっとうに働くことをすすめます。
城宮は、ヨヨ子との生活の為に働きはじめます。しかし労働で疲れた城宮は、ヨヨ子と遊ぶ時間がなくなったり、気持ちの余裕がなくなっていきます。娘・ヨヨ子の為に働いているのですが、行動とは裏腹に、精神的にはヨヨ子に寂しい思いをさせていきます。このあたりのジレンマは、世のすべての父子の葛藤でもあるところでしょう。
城宮はヨヨ子と本当の父子ではありませんが、「家にほとんどいない世の父親も実のところは家族ごっこのような感覚があるのではないか?」という問いかけもあるように感じました。
その後、紆余曲折を経て、城宮は逮捕されます。刑務所ですごす城宮に、高校生になったヨヨ子が面会に行くシーンがラストシーンです。高校生のヨヨ子役は、清水富美加(千眼美子)さんが演じています。坊主頭の老けた城宮にヨヨ子が語りかけます。城宮は、何も語らず、ただ悔しいような嬉しいような何とも言えない表情で涙をこらえています。
この時の千原ジュニアさんの演技は、映画『手紙』での玉山鉄二さんを彷彿とさせます。
まとめ
今回は、隠れた名作映画『ごっこ』を紹介しました。
かなりの名作映画なのですが、不運というか、たまたま清水富美加さんの出家騒動でスポンサーがつかなかったことが災いして隠れてしまったようです。
千原ジュニアさんはミナミの帝王などにも出演していますが、映画『ごっこ』の城宮のような狂気をはらんだ演技の方がしっくりきます。
映画『ごっこ』は、amazonプライムビデオで無料で観ることができます。
まだ観ていない方は、是非、観てみてください。