予言の書:日銀マイナス金利解除で美しき国『日本』の象徴デフレ終了

デフレインフレ 現代

2024年3月、日銀がマイナス金利解除を発表し、30年にもわたるデフレが終了を告げた。ようやく日本はデフレを脱却したと喜んでいる人が大半らしい。悲しんでいるのは変動金利で住宅ローンを組んでいる人だけとの事だ。

結局どちらも金の話だ。

だが私にとって、デフレは青春であり人生そのものだった。

デフレじゃない日本は故郷がなくなるような悲しみ

私は氷河期世代の真ん中にいた。就職難の時代だった。案の上友人たちはみな良い学校を出ても大した仕事は無かった。きちんと卒業した者は世の中を恨んだ。あまりのブラック企業さに自殺したものまでいた。

私は時代のせいにしたくなかったからあえて楽しく生きようと気ままなフリーター生活だった。どうせ地球は1999年7の月に滅亡するのだからと信じていた。だが知っての通り結局地球は滅亡せず、私たちは2000年以降も生き延びた。

オウム真理教が代弁者のように国家にむかって不満を露わにしたが死刑になった。

2020年代に入り安倍元総理を銃殺したあいつも氷河期世代だ。あいつはインフレになりつつある時代に危機感を抱き、アベノミクスを阻止する為に安倍を撃ったのかもしれない。だってそうだろ、宗教で貧乏になったのではなくデフレ時代はみんな貧乏だった。だから逆に貧乏を気にする必要もなかった。だがインフレになると貧乏はそのままで金持ちが増える。貧乏人が金持ちになるわけじゃない。貧乏人は貧乏人のまま、あるいはもっと貧乏になっていくだけだ。インフレを阻止しないと自分がもっと惨めになる。あいつはそれが嫌だったのではないか。

バブル時代を勘違いしている奴ら

バブルを知らない奴らは勘違いしている。私の子ども時代はバブル真っ只中だった。ならば私は金持ちだったのか?決してそんなことはない。まるで真逆だ。金持ちはさらに金持ちに、貧乏人はもっと貧乏になる貧乏底なしの時代だった。1983年NHKで「おしん」というドラマが流行ったことからもわかるだろう。あれは貧乏への共感だ。バブルの中でどれだけ「おしんレベル」の貧乏人がいたかわかるだろう。私も幼少期から借金に追われて夜逃げを繰り返し、食べるものにも困っていた。小麦粉を焼いて食べたり、蒸かしたさつまいもだけが夕食だった。

唯一、学校の給食だけが豪華な食べ物だった。だから学校だけは休まず通った。不登校になどなったら餓死するからだ。だから今でも不登校のニュースを見るたび「あいつらは学校に行かなくても餓死しないのだろう」と思う。「おいしい給食」というドラマと映画があったが、まさにあの気持ちだ。

インフレになるとはこういうことだ。明日食べるものにさえ困る。みなが金持ちになるのではなく、金持ちだけがもっと金持ちになり、貧乏人はもっと貧乏になる。

デフレ時代の恩恵

ダイソーなどの100均で何でも買える時代になった。これがデフレの恩恵だ。いまダイソーに行ってみろ。100円じゃ買えないものがほとんどだ。200円とか300円とか、最悪なことに1000円の商品まである。もうこうなったら100均じゃない。

ミニマリストを生んだのはデフレの恩恵だ。金が無い中でみなが考えた知恵だ。

半額シールを狙うのもデフレがもたらした知恵だ。元々安かったものをさらに半額で買う。ここに「しびれる」ほどの達成感を味わうのが醍醐味だ。今では半額でもまだ高いし、最近ではなかなか半額にしなくなった。これによってスーパーに行く楽しみが減ったのは私だけではないだろう。

デフレ時代の際たる恩恵はみなが貧乏なことだ。一部の金持ちを除き大体の人と金の価値観は同じだった。どうせ皆年収200万~多くても500万程度だ。格差の無い社会だった。インフレになると大きく変動するだろう。下限は同じで上限が上がる。大企業の賃上げが満額回答がいい例だ。だが中小企業はほぼ賃金が変わらない。これにより格差が広がっていくだろう。そして物価は上がる。年収200万でもデフレ時代なら余裕で生活できた。生活用品はほぼダイソーで間に合う。食料は元々安いのにくわえ半額シール狙いだ。外食はファミレスで満足、回転すしも今では100円以外の皿が増えたがデフレ時代なら全部100円だった。

円高の恩恵

インフレの要因は円安だ。円安はデフレ脱却への国策だ。円安により海外から観光客を呼び込み、海外の大企業の工場を誘致する。海外の観光客を相手にするのは最低時給ギリギリの低賃金の日本人だ。外国企業の工場で働くのも低賃金で非正規雇用の日本人だ。働いても働いても日本人は貧乏暇なしで楽しいのは外国人ばかりだ。このように円安により恩恵を受けるのは私たち日本人ではなく、外国人だ。

デフレ時代は円高だったから、すぐに海外にも逃げることができた。フィリピンやタイに行けば束の間のゴージャスな時間が作れた。日本で働いた金を貯めて数か月東南アジアで過ごす。これも円高だったデフレ時代の恩恵だ。

円安になると海外に逃げることも難しくなってくる。物価高の日本から逃げられず閉じ込められる。最低賃金の時給1000円で働きながら、年収1000万円のやつらにあわせた価格の商品やサービスを購入する。たぶんこのままインフレが進めば餓死者が増えるだろう。生活できない者が増えれば犯罪ももっと増える。家庭環境は悪くなりヤンキーももっと増える。ヤクザも復活するかもしれない。つまりバブル全盛期の昭和に戻る。金で支配され心は殺されるだろう。

円安は外国人にとっては恩恵だが、日本人にとっては百害あって一利なし。

まとめ

デフレが終わると聞いて悲しい。故郷がなくなった気分だ。

私の半生はデフレと共に生きてきた。その中で自分を律し、どうにか楽しい人生を謳歌してきた。

インフレは欲望の世界だ。私はあのバブルの浮かれた雰囲気が大嫌いだった。一部の金持ちだけの国になっていた日本が大嫌いだった。またあの汚らしい金の亡者が溢れる国になるのだろう。今でもすでにその傾向はあるが、この先もっとそうなっていくのだろう。

バカがバカと気づかずにイヤな人間が増えていくのだろう。

氷河期世代のプライドをかけて私はあくまで清貧の思想で生きていきたい。金など要らない。食べるものにさえ困らなければいいのだ。

本当に悔しい限りだ。これから日本は醜い国になる。

 

 

 

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