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西新宿タワマン女性刺殺事件|ライブ配信と色恋営業が交錯した1600万円の金銭トラブル

西新宿タワマン女性刺殺事件 和久井 平澤 動画深層
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2024年5月8日、東京都新宿区西新宿のタワーマンション敷地内で、25歳の女性が男に刃物で刺され、死亡する事件が起きた。

殺害されたのは、かつてガールズバーやキャバクラを経営していた平澤俊乃さん。逮捕されたのは、神奈川県川崎市に住む配送業の和久井学(当時51歳)だった。

2人の間には約1600万円にのぼる金銭トラブルがあり、和久井は2022年にも平澤へのストーカー行為で逮捕されていた。

しかし、2人は最初からキャバクラの女性と客として知り合ったわけではない。

出会いのきっかけは、ライブ配信だった。

共通の趣味を通じて知り合った2人は、実際に顔を合わせるようになり、その後、平澤さんが経営する店で多額の金銭が動く関係へと変わっていった。

そして関係が断たれてから約2年後、再びライブ配信が事件の引き金の一つとなった。

西新宿タワマン女性刺殺事件は、従来の水商売における色恋営業と、現代のライブ配信文化が交錯した事件でもある。

2人はそれぞれ、どのような人生を歩んできたのか。そして、なぜ殺人事件にまで発展したのか。

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西新宿タワマン女性刺殺事件とは

2024年5月8日午前3時過ぎ、西新宿のタワーマンション敷地内で、平澤俊乃さんが和久井学に刃物で襲われた。

和久井は果物ナイフ2本を用意し、平澤さんがコンビニでの買い物を終えたところに接近。平澤さんは逃げようとしたが、和久井は追いかけて刃物で繰り返し刺した。

2025年の裁判では、防犯カメラの映像などから、少なくとも15回にわたって刺したことが明らかになっている。

平澤さんは病院に搬送されたが、死亡が確認された。

和久井は現場で逮捕され、その後、殺人罪などで起訴された。

当初は、女性につきまとっていた中年男性によるストーカー殺人として大きく報じられた。

しかし、事件の背景には、多額の金銭だけでなく、結婚の約束をめぐる対立、過去の逮捕、ライブ配信での発言など、複数の問題が存在していた。

和久井学の生い立ちと人生|車とバイクに情熱を注いだ男

和久井学は1972年ごろ、神奈川県川崎市で生まれた。

幼いころから車やバイクが好きで、将来の夢はF1レーサーだった。父親も車好きで、幼少期にはゴーカートでサーキットを走ることもあったという。

高校卒業後は運送業に従事し、配送の仕事を続けてきた。

酒やギャンブルよりも、車とバイクに金を使う生活だった。

特に愛着を持っていたのが、ホンダのスポーツカー「NSX」と、大型バイク「NR750」である。

NSXは約20年間、NR750も約16年間所有していた。いずれも希少価値の高い車種で、購入後も相当な金額をかけて改造や整備を続けていたという。

和久井にとって車とバイクは、単なる趣味以上の存在だったのだろう。

結婚と離婚、実家での生活

和久井には結婚歴がある。

父親への取材によると、30代のころに結婚したが、結婚生活は長く続かず、離婚している。

その後は川崎市の実家で両親と暮らし、配送業を続けていた。

離婚後も車やバイクへの情熱は変わらず、ドライブやツーリングを楽しんでいたという。

ただ、その生活に変化が現れる。

和久井はK-POPに関心を持ち、韓国の女性アイドルグループ「TWICE」に熱中するようになった。

そして2018年ごろ、ライブ配信を通じて平澤俊乃さんと知り合うことになる。

なお、平澤さんとの出会いが離婚の前だったのか後だったのか、報道からは明確になっていない。

平澤俊乃の生い立ちと人生|銀座のキャバ嬢から経営者へ

平澤俊乃さんは1999年生まれ、新潟県上越市の出身である。

若くして水商売の世界に入り、18歳ごろにはキャバクラで働いていた。

報道によると、名古屋で勤務した後、銀座のキャバクラで働くようになったという。

ただし、最初から順調だったわけではない。

本人はSNSで、客がつかずに苦労したことや、一度は仕事を辞めて約1年間引きこもる生活を送った経験を語っていたとされる。

その後、再びキャバクラで働き始め、接客した客や売り上げを手帳に記録するなど、営業に力を入れた。

本人のSNSによれば、復帰後には店のナンバーワンになるまで成績を伸ばしたという。

こうした経験を経て、平澤さんは自分の店を持つようになる。

22歳でガールズバーとキャバクラを経営

2021年、平澤は東京・上野の湯島周辺にガールズバーを開業した。

さらに同年12月には、上野の仲町通りにキャバクラ「Club Charme(シャルム)」を開き、オーナーママとなった。

当時まだ22歳だった。

店では高額なシャンパンが注文されることもあり、平澤さんはSNSでも売り上げを積極的に発信していた。

一方、近隣の飲食店関係者からは、客入りが必ずしも安定していなかったという証言も出ている。

実際の売上や経営状態の詳細は不明だが、2023年1月にはシャルムが閉店している。

平澤さんには結婚歴があった

平澤さんには結婚歴もあった。

相手は銀座のキャバクラで働いていたころに知り合った男性で、2022年ごろに結婚したと報じられている。

事件前の2024年には夫と別居し、離婚に向けて動いていたとされる。

※離婚が成立した時期については報道に食い違いがある。

ライブ配信で知り合った2人|TWICEから始まった交流

和久井と平澤さんが知り合ったのは2018年ごろだった。

きっかけは、平澤さんが行っていたライブ配信である。

和久井は配信を視聴するようになり、TWICEという共通の趣味を通じて交流を深めていった。

やがて平澤さんが開催したオフ会で、2人は実際に顔を合わせる。

その後もバーベキューや遊園地に出かけたり、2人でお台場に行ったりすることがあったと裁判では説明されている。

和久井が店の片付けを手伝うこともあった。

つまり、最初から客とホステスという関係ではなく、配信と共通の趣味から始まった交流だったのである。

ガールズバー開業後、客として店に通うようになった

2021年、平澤さんが独立して店を開くと、和久井は客として通うようになった。

さらにキャバクラを開業した後も来店を続け、頻繁に店を訪れるようになった。

ここで2人の関係は変化する。

それまでは共通の趣味を持つ知人だったが、平澤さんが経営者となり、和久井は店で金を使う客になったのである。

従来のキャバクラでは、店で客とホステスが知り合い、営業を通じて親密な関係が形成されることが一般的だった。

しかし、この事件では店に通う以前から交流があった。

和久井にとって、平澤さんは単なる店の女性ではなかった可能性がある。

この点が、従来の色恋営業とライブ配信文化が交錯する最初の部分である。

なお、和久井が配信で高額な投げ銭をしていたという確かな情報は確認できない。問題となった金銭の中心は、現実の店での飲食代や、平澤さんに渡した現金だった。

色恋営業と1600万円|結婚の約束はあったのか

2021年、和久井は平澤さんに交際を申し込み、了承されたと法廷で説明している。

その後、2人の間で結婚をめぐる話が持ち上がった。

裁判では、平澤さんが和久井に対して、人生をかけてくれれば結婚するという趣旨の発言をしたことが取り上げられている。

平澤さんには、ファッションショー「関西コレクション」のランウェイを歩きたいという夢があった。

そのために店で高額なシャンパンを注文するよう求められたというのが、和久井側の説明である。

関西コレクションは大阪で開催されるファッションイベントだが、出演者は関西に限らない。

実際、2021年の関西コレクションでは、シャンパンブランド「Soumei(ソウメイ)」とドレスブランド「sugar」による特別ステージが開催され、全国の有名キャバクラ嬢たちがランウェイを歩いていた。

さらに、当時のキャバクラ業界では「ソウメイレース」と呼ばれる売上競争が行われており、成績上位者が関西コレクションに出演する仕組みも存在していた。

つまり、シャンパンの売上によってランウェイ出演を目指すという話は、実際の業界事情と一致していたのである。

ただし、平澤さんがこの企画への出演を具体的に目指していたのか、どのような条件を提示されていたのかまでは明らかになっていない。

愛車を売却して1600万円を渡す

平澤さんの関西コレクション出演を支援するため、和久井は長年大切にしてきたNSXとNR750を売却した。

和久井側の説明によれば、シャンパンの売上を増やして平澤さんの夢を実現させることが目的だった。そして、その夢に人生をかけることが、結婚への条件だと受け止めていたのである。

売却代金は合わせて約1750万円。そのうち約1600万円を平澤さんに渡したという。

約20年間所有していた車と、約16年間所有していたバイク。

和久井は、長年の趣味を手放してまで、平澤さんの夢と結婚への期待に金を投じたことになる。

しかし、金銭の性質については見解が対立した。

検察側は、約1600万円は店で使う飲食代の前払金だったと説明した。

一方、弁護側は、和久井が結婚の約束を信じて支払った金だと主張した。

平澤さんの元夫も裁判に出廷し、結婚をほのめかす色恋営業を否定している。

したがって、和久井が支払った金銭を、単純に結婚詐欺によって奪われた金と断定することはできない。

また、1600万円の現金手渡しと店での飲食代がどこまで重複するのかにも注意が必要である。

結婚を期待した和久井と、別の男性と暮らしていた平澤さん

裁判では、2人の結婚話をめぐって重要な事実が明らかになった。

弁護側は、平澤さんが和久井と結婚をめぐる話をしていた時期、すでに別の男性と同居しており、その後、その男性と結婚したことを指摘した。

和久井が結婚を期待して多額の金を渡したと主張している一方で、平澤さんには別の交際相手がいたのである。

さらに法廷では、2人の通話記録も証拠として示された。

その中では、結婚という話を持ち出したのは平澤さんの方ではないかと、和久井が問いただすやり取りが取り上げられている。

弁護側は、こうした経緯から、平澤さんには初めから和久井と結婚する意思がなかったのではないかと主張した。

借金は約965万円にまで膨らんだ

和久井は愛車を手放しただけではなかった。

その後も店で金を使い、消費者金融などから借り入れを重ねていた。

裁判報道によると、債務は約965万円に達し、月収20万~30万円程度に対して、毎月約25万円を返済する生活になっていた。

車もバイクも失い、借金だけが残った。

この生活の変化が、後の犯行動機にも大きく関わっていく。

最上あい事件との共通点

この事件から約10か月後の2025年3月11日、東京都新宿区高田馬場で、ライブ配信者の最上あいが刺殺される事件が起きた。

加害者の高野健一もまた、ライブ配信を通じて最上あいを知り、その後、彼女が勤務する店へ足を運ぶようになった男性だった。

2人の間には、投げ銭や個人的な貸金を含む多額の金銭トラブルが存在した。

西新宿事件との共通点は、ライブ配信で知り合った男女が現実の店でも接点を持ち、その後、金銭をめぐる関係が深刻化したことである。

ただし、最上あい事件では個人的な貸金について民事訴訟が起こされていたのに対し、西新宿事件では、店での飲食代と結婚への期待が入り交じっていた。

両事件の金銭の性質は異なるが、ライブ配信が現実の人間関係や金銭関係へ広がっていくという構造は共通している。

関連記事:高田馬場女性ライバー刺殺事件|最上あいと高野健一の金銭トラブル

ストーカー逮捕と2年間の空白|なぜ2024年に殺害したのか

多額の金銭が動いた後、和久井と平澤さんの関係は悪化していった。

和久井は店を出入り禁止となり、渡した金の返還を求めるようになった。

さらに平澤さんの自宅周辺にも現れるようになる。

ライブ配信から自宅マンションを特定

平澤さんは当時、西新宿のタワーマンションに住んでいた。

平澤さんの元同僚は、和久井がInstagramライブの背景から自宅マンションを特定したと証言している。

平澤さんは自宅から外出する際にも配信を続けることがあり、その映像から部屋番号まで知られたというのだ。

実際に、平澤さんの部屋の前に和久井からの贈り物が置かれていたこともあったと証言されている。

これらは関係者の証言に基づく情報だが、事実であれば、ライブ配信が私生活の場所を特定する手がかりになっていたことになる。

2022年、ストーカー規制法違反で逮捕

2022年5月、和久井は平澤さんへのつきまとい行為について警察から警告を受けた。

それでも接触を図ったため、同月25日にストーカー規制法違反容疑で逮捕された。

釈放後には1年間の接近禁止命令が出された。

その後、2人の直接的な接触は途絶えた。

2023年には接近禁止命令の更新も行われなかった。

そして約2年が経過する。

平澤さんは事件直前に結婚歴も公表していた

関係者の証言によると、平澤さんは2024年4月28日、Instagramで約2年前から結婚していたことを明かしたという。

和久井がこの投稿を見ていたとすれば、結婚を期待していたという本人の主張と合わせて、強い衝撃を受けた可能性がある。

ただし、和久井が実際にこの投稿を見たのか、結婚歴をいつ知ったのかは明らかになっていない。

裁判で具体的な犯行のきっかけとして示されたのは、平澤さんが配信で過去の逮捕やストーカー行為について言及していたことだった。

最後のライブ配信と殺害

2024年5月7日午後9時30分ごろ、平澤さんはライブ配信を始めた。

この配信は翌8日午前2時58分ごろまで、5時間以上続いていた。

配信では、自身の結婚観について語っていたという。将来子どもが欲しいか、夫は必要なのか、事実婚という選択肢はどうなのか。

一方、配信では和久井についても言及していた。

裁判で示された記録によると、8日午前0時15分ごろ、平澤さんは和久井の名字やあだ名を口にし、過去に自分の配信を画面録画していたことや、ストーカー行為で逮捕されたことについて話していた。

しかし、その時点ですでに和久井は平澤さんのもとへ向かっていた。

平澤さんは配信の冒頭で、終了後にコンビニへ行くと話していた。和久井はそれを聞き、午後9時58分ごろ、川崎市の自宅を車で出発していたのである。

そして翌8日午前2時55分ごろ、和久井の車は平澤さんが住むタワーマンション前に停車していた。これは裁判で示されたカーナビの履歴から確認されている。

午前2時58分ごろ、平澤さんはコンビニへ行くことを告げ、ライブ配信を終えた。

これが、平澤さんの最後のライブ配信となった。

その後、マンション敷地内のコンビニから出てきた平澤さんに、和久井が接近した。

和久井は、ナイフで脅して金を返してもらうつもりだったと法廷で説明した。

しかし、実際には逃げる平澤さんを追いかけ、刃物で繰り返し刺して殺害している。

和久井は、話し合うつもりだったが、周囲に人が集まってきてパニックになったと釈明した。

しかし、あらかじめ刃物を2本用意し、逃げる被害者を追いかけて刺し続けた行為について、裁判所は強固な殺意を認定している。

注目すべきは、和久井が最後の配信で自分について語られる前から、平澤さんの自宅へ向かっていたことである。

つまり、事件当日の配信での発言だけが、突然犯行を決意させたわけではない。

それ以前から積み重なっていた恨みがあり、最後の配信は、和久井が平澤さんの行動を把握する手段にもなっていたのである。

唯我事件との共通点|配信で終わらなかった人間関係

ライブ配信が過去の人間関係を再び悪化させたという点では、2023年12月に発生した配信者・唯我(原唯之)の殺害事件にも共通する部分がある。

唯我事件では、元交際相手やその家族らが殺害に関与した。

裁判では、唯我が元交際相手や家族を配信で繰り返し誹謗中傷していたことが、犯行動機の背景として取り上げられている。

唯我による誹謗中傷と、平澤さんによる過去のストーカー被害への言及を同一視することはできない。

それでも、両事件には共通した問題が見える。

現実世界では関係が途絶えていても、ライブ配信では相手の存在を追い続けることができるという点である。

配信者にとって過去の出来事を語ることでも、当事者にとっては現在進行形の対立として受け取られる場合がある。

現実では終わったはずの関係が、インターネットでは終わらない。

その構造が、両事件に見られる。

関連記事:配信者・唯我の最後とは何だったのか|事件の全貌と犯人・動機、「配信と現実」の境界崩壊

裁判で明らかになった殺害動機と懲役15年の判決

2025年7月14日、東京地裁は和久井学に懲役15年の判決を言い渡した。検察側の求刑は懲役17年だった。

裁判では、和久井が平澤さんを殺害した事実について争いはなく、犯行に至る経緯や量刑が主な争点となった。

検察側は、2人の関係はあくまでホステスと客の疑似恋愛関係であり、和久井が一方的に執着していたと主張した。

一方、弁護側は、平澤さんの結婚をほのめかす言動によって和久井が多額の金を支払い、借金に追われる生活になった事情を訴えた。

東京地裁は、平澤さんが結婚をめぐって曖昧な態度を取り、和久井の経済状況を知りながら借金を勧めたことについて、非難される点があったと認めている。

さらに、ライブ配信で和久井をおとしめるような発言をしたことも、不適切だったと判断した。

ただし、それらの事情が殺人を正当化するものではないとも明確に指摘している。

刃物を用意して平澤さんを襲い、執拗に刺し続けた行為は極めて悪質だと評価された。

また、公判中に反省や遺族への謝罪が認められなかったことも指摘されている。

判決は、被害者側の言動に問題があったことと、殺人を犯した責任を切り分けたものだった。

2025年12月17日には東京高裁で控訴棄却の判決が言い渡され、一審の懲役15年が維持されたと報じられている。

まとめ|ライブ配信と色恋営業が交錯した事件

和久井学は、もともと車とバイクに人生の楽しみを見いだしていた男性だった。

配送の仕事を続け、結婚と離婚を経験し、長年大切にしてきたNSXとNR750を所有していた。

一方、平澤俊乃さんは、若くして水商売の世界に入り、挫折を経験しながらも銀座で実績を積み、22歳で独立して自分の店を持った女性だった。

2人はライブ配信を通じて知り合い、TWICEという共通の趣味をきっかけに交流するようになった。

その後、平澤さんが店を開いたことで、2人の関係には金銭が入り込んだ。

和久井は結婚を期待していたと主張し、長年大切にしてきた車とバイクを売却して約1600万円を渡した。

しかし結婚は実現せず、2人の関係は悪化。やがて和久井はストーカー行為で逮捕された。

それから約2年間、直接の接触は途絶えた。

ところが、和久井には多額の借金が残っていた。

そして平澤さんがライブ配信を再開し、過去のストーカー被害や和久井の逮捕について語ったことで、和久井の怒りが再燃した。

この事件の特徴は、ライブ配信と従来の色恋営業が、出会いから関係の破綻まで複雑に絡み合っていたことにある。

従来のキャバクラでは、店という限られた空間の中で疑似恋愛的な関係が形成されることがあった。

しかし、ライブ配信では店に行く前から相手の顔を知り、声を聞き、日常を共有しているような感覚を持つことができる。

店での関係が終わった後も、配信を通じて相手の言動を追い続けることができる。

西新宿事件では、ライブ配信が2人を結びつける入口となり、後には過去の対立を再燃させる場にもなった。

最上あい事件では、ライブ配信と現実の店を通じた関係が、多額の投げ銭や貸金問題につながった。

唯我事件では、現実の人間関係が破綻した後も、配信での言動が当事者間の対立を深めていた。

もちろん、配信文化そのものが殺人を生むわけではない。最終的に暴力を選択した個人の責任は、それぞれの事件で明確に問われなければならない。

ただ、従来なら距離を置くことで終わっていた人間関係が、インターネットによって終わりにくくなっていることは、この事件から考えられる問題の一つだろう。

ライブ配信は、見知らぬ人間同士を結びつける一方で、現実の関係が破綻した後も、そのつながりを残し続けることがある。

西新宿タワマン女性刺殺事件は、そんな現代の人間関係の危うさを映し出した事件でもあったのだ。

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